舞台

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学vs氷帝

「俺様の美技に酔いな」というセリフを3rdテニミュ的に解釈するとこうなる。アクションが、身体動作自体がキャラクターだというのが3rdシーズンの方針なのではという事を書いた身ですので、三浦宏規の踊る跡部を見て、もう納得感しかありませんでした。歌よ…

よどみにうかぶ、舞台「戦国無双」〜四国遠征の章〜

冒頭で全員が一端そろい踏みになるシーンで、キャラクターの華やかさがAiiAの舞台上を満たした。あのだだっぴろい空間が、セットではなく舞台上にいる人達の存在感でちょうどぴったり満杯。壮観でため息をつく。 吉谷さんの脚本はいつもすごく上手にまとめた…

様式ではなく、内実への誠実さ 超★超歌劇「幕末Rock」

「歌劇」と書いて「ミュージカル」と読ませるのが公式の呼称ですが、私は「なるほどこれは歌劇であってミュージカルではないね」と思いながら見ていました。ロックなのだし。厳密な意味での「ミュージカル化」とは「宝塚化」「歌舞伎化」に近い、既に出来上…

身体で見せる、身体性をつなぐ「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学vs不動峰」

エンディング テニミュには本編・カーテンコールの次にエンディング曲というものがあります。カーテンコールの後なので、さていま目の前にいるのは役(キャラ)と素の役者さんどちらなのだろう、といつもちょっと不思議に思いながら、きゃっきゃっと見ている…

2.5次元という非近代「ユリイカ 2015年4月臨時増刊号 総特集◎2・5次元」

ユリイカ 2015年4月臨時増刊号 総特集◎2・5次元 -2次元から立ちあがる新たなエンターテインメント作者: 鈴木拡樹,村田充,太田基裕,阿久津愼太郎,少年アヤ,やまだないと,佐藤流司,西田シャトナー,吉谷光太郎,玉城裕規,小柳奈穂子出版社/メーカー: 青土社発売…

越前リョーマは二度死ぬ。「ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン 全国大会 青学vs立海」

公演の表記ルールがいまだによく分かっておりません。これで合ってる? 死と再生 全国大会立海戦は、リョーマが記憶を失う→かつて対戦した相手との練習試合を通して徐々に記憶を取り戻す→幸村戦。 という流れなのですが、記憶を失うシーンで、「溺れる→リョ…

「浮世絵化したミュージカル」としてのテニミュ

日本のポップミュージックはどんな進化を遂げたのか。一言でいうなら、情報量が多くなった。つまり、メロディーや曲展開がすごく細密化・複雑化した。どんどんそういうモノが受けるようになった。『浮世絵化するJ-POPとボーカロイド 〜でんぱ組.inc、じん(…

「ライチ☆光クラブ」

つり下がる人体。飛び散る内臓。血しぶき。終盤の、絵に描いたようなカタストロフ! 飛び散る血糊を浴びながら「ああ、これは私がずっと見たかったものだ」と思いました。幼いころ書物で知って憧れたアングラな世界。時代的にも年齢的(金銭的)にも現物に触…