イノセント・ガールズ

イノセント・ガールズ 20人の最低で最高の人生

イノセント・ガールズ 20人の最低で最高の人生

「最低で最高」とあるように、客観的には(本人的にも)幸せとは言いがたいかもしれないけれど、必死に、真摯に生きた人達のお話。読みおわると背筋が伸びる。私は私の人生を生きなければ、というような。それは、偉人伝を読んで「ああなりたい」と思うのとは、似ているようで反対のベクトルなのです。
急にドライブがかかって運命が急転する瞬間が何箇所も訪れて、一つ一つは短いのに、長編小説や映画を一本観たような気分になる。ずっと息を詰めて読んで、一つのエピソードが終わるとふうと息を吐くような、そんな読み方をしていた様な気がします。

直前にいやらしいルポルタージュ(もどき)を読んで気分がげんなりしていたので、すきっとした文章とあいまって気分が晴れました。