吸血鬼のお勉強


UN-GO」の感想でもちょっと触れたけれど、よく考えたら吸血鬼のことちゃんと知らないな、と思って、年末くらいからぽちぽち調べていた。正直、関連書籍も膨大すぎるのでまだ基礎の基礎くらいなんだけど。

吸血鬼幻想 (河出文庫 126A)

吸血鬼幻想 (河出文庫 126A)

この辺とか、あと名作古典吸血鬼小説群とか。神話とか民間伝承の本とか。

「吸血鬼は招待を受けないとその家に入れない」という設定を男女関係の比喩として語られるのも、襲われるのが女性に偏っている(女性吸血鬼に同性愛傾向がある)のも、なーんか釈然としないなーと思い続けていたのだけど、その辺は19世紀末からの文学や演劇を通して出来上がってきたイメージであって、神話・民間伝承段階では(男性を襲う)女性吸血鬼のほうが多いくらいだというのが分かってきた。
20世紀以降フィクションにおける吸血鬼像がどういう発展をしてきたか、付け加えられた各要素が何を反映しているのか、とかまでなかなか手が回らないのだけど、上記の事を踏まえると、耽美・腐女子界隈で吸血鬼がコンスタントに人気があるという伝統は非常に興味深いものがあるなーと考えているところです。

伝奇・怪奇テイストはもともと好きなので昔の吸血鬼映画を見てみたいのだけれど、近くのTSUTAYAでは古典作品はあんまり置いてないんだよな。